値崩れしている住宅地域

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(写真はフリー素材で文章とは全く関係ございません)

今日は某プロジェクトの会議でした。その中で話題となっているのが、昭和の中~後半に分譲された、交通利便性の悪い大規模な戸建住宅団地内にある住宅の値崩れが著しい状況になっているということです。そんなような住宅地域は数えきれないほどあるので、ちょっと恐ろしい感じです。

 

元々、駅から遠く、一画地が200㎡以上の大きめな住宅地は人気が無い状況でした。現地に行くと環境が良く、どうして売れないのだろうと思うところもあるのですが、ファミリー層の需要がないんですよね。今のファミリー層は、広い敷地よりも生活利便性を重視するということなんだなと思います。

 

最近、このような住宅地域での供給が増えているのは、空き家対策特別措置法の施行等も関係しているようです。このような大規模戸建住宅団地に住んでいる人は、住宅購入から30年以上経過し、年齢は60歳から75歳くらいの方が中心であると思われます。既にローンは終わっており、どこかの駅に近いマンションに移りたいと希望される方が増えています。

 

今までは、移転後も安く売るくらいなら空き家のまま所有される方が多かったのですが、ここに来て、法律の施行もあり売る方向になったということだと思います。よって、潜在的売り希望物件はかなりの数になるかと推察できます。

 

現在、このような不便な住宅街の需要者は、ズバリ予算が低い方になります。地域によって予算総額水準は異なりますが、土地、建物、リフォーム代込で2,000万円が目安になっているようです。

 

これらの需要者の予算は、全て込み込みで2,000万円ですから、敷地が200㎡あると当然新築は無理になります。いわゆる古家付きを狙ってリフォームすることになるわけです。ですから、売却する際は、古くても建物を解体しないで売りに出すことが必須となります。そうしないと買手がつかないのです。

 

ですから、更地にしてしまったら、全然売れない状況になります。それでも売りたい場合は、もの凄く安く売ってしまいます。

 

また、建物付きでも、予算は2,000万円(ローンを組めるのが2,000万円)ですから、リフォーム代も考えるとその物件に充てられる価格は1,500万円くらいになってしまいます。元々、土地建物込で4,000~6,000万円したものが、30年経過したとはいえ、1/3~1/4程度の価格になってしまいます。それでも売れれば御の字という状況ですので、価格がどんどん下がってきたようです。

 

ただ、一時期よりは取引件数は増えているものと思われます。詳細に調査した訳ではないですし、地域によっても異なりますが、私の周辺ではそのように感じます。しかし、価格は下落しているのです。言い換えれば、その地域のマーケットが完全に変化したということだと思います。要は需要者層がガラリと変わってしまったということですね。

 

先日、ある業者さんと話していると、現在は、若くて低所得でも2,000万円くらいならローンが組みやすいため、低価格取引が増えているとおっしゃっていました。以前は動きがないような不人気なエリアでも、安ければ売れる状況にはなっている点で、多少の光が見えている気がしたのは、もしかしたら私だけかもしれません。