不動産価格のセカンドオピニオン

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主に証券化不動産で既に鑑定を取っている物件について、セカンドオピニオンとして価格について意見を求められることがよくあります。

やはり証券化案件は、利害関係者等に多くの影響を及ぼしますので、このようなチェックも必要になってくるのでしょう。

一方、個人投資家や中小企業が投資不動産を購入する場合や、一般の方が住宅を購入する場合はいかがでしょう。

 

セカンドオピニオンどころか、ちょっと値切って満足して購入してしまうのがほとんどだと思います。

戸建住宅やマンション一室であれば、仲介業者さんも相場に合った時価を示してくれることが多いと思います。

 

しかし、アパート一棟、マンション一棟、借地権等複雑な権利が付着した不動産、複合用途の不動産、店舗ビル、事務所ビル、物流倉庫、工場、大規模画地等については、それぞれに適した評価手法を適用(又は併用)する必要があるため、不動産鑑定士の意見を聞かないことは、怖いことだと思います。

 

不動産の価格というのは、その不動産の持つ特性やマーケットでの位置づけ等の要因を全て集約した経済価値なのです。

価格導出には理論がありまして、それは不動産鑑定評価基準というものになります。

これを完璧にマスターしないと不動産鑑定士にはなれません。

 

鑑定士に頼むと費用が掛かってしまいますが、投資や取引で失敗するのを避けるためにも、鑑定士の意見書を取るくらいの費用は、無駄金にはならないと思います。

 

ですので、いきなり不動産鑑定士に意見を求めるというより、セカンドオピニオン的な活用をして頂くのがいいかなと思います

簡単な意見書程度ならそれほど費用はかかりませんし、将来の売却の際には必要経費に含むこともできますしね。

ともかく、これだけ世の中的にはセカンドオピニオンが一般的であるのに、なぜ不動産価格はそうではないのかが、不思議に思います。

 

「世の中から不動産の失敗を無くす不動産鑑定士」これを今後の私のキャッチフレーズにしていきたいと思います。